バイーア

セレージャのブラジル紀行というコンセプトの下、前年の「アマゾン」で始まったブラジル3部作の中編に当たります。
ご存知の通りバイーアはブラジル北東部の地域で、州都サルバドール。奴隷貿易でアフリカから連れてこられた黒人たちが上陸した港町で、ここで19世紀末ごろサンバが発祥したらしいです。
ブラジルは人類のるつぼ、様々な人種がいて、当時の大統領が国を一つにするためにサンバを取り入れたといわれています。
サンバで心は一つ・・・ですね。
当地にはボンフィン教会という著名な教会があり、キリスト教への改宗を強要された奴隷たちが、密かに自分たちのオリシャを重ね合わせて崇拝したとか。教会ではボンフィン教会の名前の入ったカラフルなミサンガが売られているそうです。
メロディーは、アマゾンとはがらりと変わって明るく、のびやかな旋律。プレジデンチのマスターは「エンヘードは年々よくなっている。バイーアなんか特にそう。『セレージャ、シェゴー、バイーア♪』。行こうぜバイーアに~、という感じで、そんな勢いが出てきている歌だと思った」と高く評価しています。
12月の忘年会では、サプライズでマスターの還暦祝いが行われ、感極まる姿にみんなが和みました。ミィ~ちゃんとブラジルに行き、「みんなの音が一つになる呪文」を持ち帰りました。翌年4月には松戸サンバカーニバルが催されたほか、毎年恒例の多くのイベントで地力をつけていきます。
そして迎えた浅草本番。
先頭は、貴婦人が黒人奴隷を連れ回すコミカルな演出。巨大な黒人女性のアレゴリアに続いて、色とりどりのボンフィンで飾られたバイアーナ。ポルメス、パシスタ、バテリア、その他たくさんの賑やかなアーラが続きますが、全体に白い衣装が目立ち、常夏のバイーアの雰囲気を印象づけました。ハイーニャは青い羽と、ボディは白。この衣装に合うよう、パーマをかけて日サロに通ったとか。
パレードは充実のうちに終えましたが、結果は7位。1部リーグ昇格以来、4回続けて保ってきた6位から、順位を1つ下げてしまいました。
セレージャのブラジル紀行は、完結編となる2016年の「リオ」へと続きます。




















(写真提供 みなと氏/片岡氏)
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