第33回テーマ
アマゾンの水彩画

2013年「CASA(家)」で、3回連続となる6位。すっかり1部リーグの中堅チームとして定着したのはいいけれど…。「(ずっと)6位で、何かつまんないな、変えなきゃいけないというのがあった」とプレジデンチのマスター。
そして、マスターが示した方針が、この年の「アマゾン」から始まり、15年「バイーア」、16年「リオ」へと続くブラジル3部作でした。

「最初のアイデアは『セレージャのブラジル』。スペインの闘牛士、エジプトのクレオパトラを前やったから、いよいよブラジルをテーマにしたものをやってみようと思った」とマスター。3部作にしたのは「1回で終わらせたくないから。偶然だけど3回目はちょうどリオ五輪にぶつかった」。広いブラジルで、この3カ所を選んだ理由は「サンバの始まりはアマゾンの入り口ベレンでしょ。そこからバイアーナのバイーアに行って、リオに行く。そういう旅にした」そうです。

衣装作成は同年12月にスタート。カルナバミーティングを重ね、配役やアレゴリアのデザインを詰めていきました。そして14年4月、エンヘードが完成しました。メロディーは荘厳。歌詞は、ベレンからマナウスに向けてアマゾン川を下る船旅を、美しい鳥や蝶など雄大な自然を織り交ぜて表現しています。

そして浅草本番を迎えました。

アレゴリアは、母なる大地のイメージそのままの女性像。コミソン、バイアーナ、ポルメス、パシスタ、バテリアなど多彩なアーラが、色とりどりの衣装で、アマゾンの自然や住民たちを表現し、ブラジルの香りを観客に届けました。しかし結果は、またもや6位。4回連続で同順位です。


アマゾン川を無事下ったセレージャの旅は、2015年のバイーアへと続きます。

(写真提供 みなと氏/黒澤氏)

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