第32回テーマ
CASA
~私たちの居場所〜

S1リーグ昇格後、セレージャは2010年「クレオパトラ」、2012年「ターザン」と2回連続で6位。今度こそ5位の壁を破るべく、テーマを募集するに当たり、プレヂデンチのマスターから1つの注文がつきました。

「われわれの本拠地・松戸市が市制70周年を迎える。『松戸』を入れたテーマを考えてほしい」そしてエンヘードを決めるプレゼン大会が催され、9つの候補から選ばれたのが「CASA」。

歌詞には「セレージャは皆、家族のように温か。転勤で離れていたメンバーも家族だから、『また帰っておいでね、我が家にさ』」という意味が込められています。今でもイベントで演奏され、愛されている曲です。

曲も特徴的でした。セレージャのエンヘードは、力強さを追求したマイナー基調の曲が3作続いていましたが、「CASA」は久しぶりに明るく陽気で、親しみやすいメロディー。そして、何と言っても歌詞。メンバーから、セレージャへの思いを込めた言葉を募集して練り上げた結果、セレージャの歴史がそのまま投影された歌詞が出来上がりました。

そして迎えた浅草本番。

先頭のコミソンは、色とりどり4組の若い新婚夫婦と、ベビーベッド。家族の歴史の始まりです。可憐なエプロン姿にフライパンを持ち、洗濯物を背負ったアーラは、家事バイアーナ。サラダやデザートのアーラは可愛い踊りを披露します。そして、肉の串刺しを手に、頭に角を生やした真っ赤な衣装のパシスタ。アレゴリア(山車)は、子どもに囲まれて賑やかな家庭のリビングを再現。老夫婦が仲良く炬燵に入る姿もしつらえ、「祝松戸市制施行70周年」「70歳おめでとう」という横断幕が掲げられました。

家族を離れ単身赴任している親爺も表現。ゴミを捨てにいき、黒いカラス隊のパシスタにつつかれるというコミカルな演出もありました。バテリアは、バスタブにシャワーの衣装。ハイーニャはターバンを巻いたようなカベッサ(帽子)に、水の流れを表現した衣装で『水も滴るいい女』風の衣装になりました。

結果は、3回連続となる6位。5位の壁は、またもや破れませんでした。しかし、大舞台で「CASA」を演じたことで、セレージャは地域に根差してサンバをしていること、仲間は家族であることを再認識できたのは間違いありません。

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(写真提供 みなと/黒澤氏)