~Cereja からの贈り物~


2017年の「Show」に続いて、明るく、テーマが明瞭なエンヘードとして「Gift」が選ばれました。カルナバレスカ(総監督)を務めたのも、Show と同じくダンサーのマヨ(敬称略、以下同じ)。ハイーニャ(バテリアの女王)もマヨが自ら務め、チームを引っ張りました。
「Lá vem Cereja(ラ ベン セレージャ) 桜咲く街 ふるさと松戸から…」という陽気な歌い出しで始まる「Gift」。全体を通じて、「松戸からやってきたセレージャが、愛を込めたサンバを皆さまにお届けします」というメッセージを表現しました。「あなたを思い作った あの甘い甘いハート」「頬を赤め 手渡したあの思い出」など、心がぬくもる言葉に満ちたエンヘードです。観客への想いを乗せて演じるという理念も、前年の「Show」を受け継いだものでした。
バイアーナは、母の日のカーネーションをイメージした鮮やかな衣装。バテリアが頭に載せた球体は太陽をイメージしていました。
パシスタは凝っていて、前年ハイーニャだったわかともが懸賞金つきの「ハート泥棒」に扮し、警察官姿のダンサーに捕まって「プレゼント」として差し出されるという、コミカルな演出。ほかにものし袋、紙幣、クリスマスブーツなど、「贈り物」を分かりやすく伝えました。「懲りたくなって、ちょっとひねった」とマヨ。
療養中のメンバーが車いすでバテリアに参加し、久しぶりにみんなと一緒に演奏するという思い出深い出来事もありました。
審査結果は、前年と同じ8チーム中7位。強豪5チームに少しでも近づくという目標は、現状維持という結果でしたが、1部リーグには残留できました。
「ブラジル3部作」後の「Show」と「Gift」は、ブラジル色にこだわるというより、私たちが日常で大切にしている他者への思いを、素直に表現したエンヘードでした。当時プレヂデンチ(代表)だったマスターが「サンバだけの付き合いでなく、人間としての付き合いがセレージャにはある」と語る通り、家族的な絆が強みのセレージャにぴったりのテーマだったと言えます。
セレージャのエンヘードは、2019年の「野生生物」でさらに発展していきます。






















(写真提供 木村氏・Ishigami氏・みなと氏)
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